意外と知らない かもしれない Redmine の機能 14 選
Redmine
には気づきにくいけど、結構便利な機能があります。
今回はそういった意外と知られていないかなという機能についてまとめてみました。
- チケット
- バージョン管理システムとの連携
- ツールチップ
- Wiki
チケット
1. チケットリストの右クリックメニュー
気づきにくいことで、逆に有名かも知れませんが、 最初に気づきにくいけど便利という典型的な機能から紹介します。チケットリスト上で、右クリックするとメニューが表示されます。 これでチケットの項目を変更することができます。
1 度に 1 項目しか変更出来ませんが、ステータスや進捗をちょっと変更するという時に便利です。

プロジェクトの [チケット] ページだけでなく、 [マイページ] などのリストでも利用することができます。
右クリックでメニューが表示されない場合は、一度リスト項目を選択状態にしてから、右クリックしてみてください。
この機能は以下のページでも紹介されています。
2. チケットリストのオプション
チケットリストが表示しきれないから、項目を減らしたいという時はないでしょうか。 そんな時には [オプション] を使います。これは 表示項目の選択 だけでなく、 グルーピングや説明の表示の設定も出来ます。

オプションの設定はプロジェクトごとに保存されます。 プロジェクトごとというのは面倒ですが、 プロジェクトで使われ方が違う場合はメリットとも言えます。
ちなみに、この設定はユーザー情報に保存されているようです。 Anonymous (ログイン前) ユーザーでもブラウザーのキャッシュを使って設定が残るようになっています。
3. 添付ファイルの表示
チケットに添付ファイルした画像ファイルのサムネイルを表示することができます。これは [管理] メニューの [設定] ページの設定でチェックを入れておけば、自動で表示されます。

これは古いバージョンでは Lightbox プラグインで実現していた機能です。 プラグインの方が使いやすいのですが、 2.0 以降に対応していません。
バージョン管理システムとの連携
バージョン管理システム(SCM)との連携時の機能です。 基本的な連携方法については以前の記事をご覧ください。4. コミット時に活動時間を登録
SCM コミット時のコメントで refs, closes などのキーワードでチケットと関連付けができます。 この時、一緒に活動時間を登録することもできます。登録する場合にはキーワードによる指定の後に @時間 を追加します。
refs #1234 @2:30ただし、この機能は Redmine の設定で機能が有効になっていないと使えません。
設定ページは [管理] → [設定] → [リポジトリ] の順で開きます。

管理ユーザーでなくても Redmine インフォメーション プラグインが入れてあれば、 [設定] 情報ページから有効かどうかを確認することができます。

記述、設定方法については以下のページに詳しい説明があります。
5. チケットの関連付けを修正
コメントのキーワードによる関連付けは記述ミスして関連付けに失敗することはよくあります。SCM でコメントの修正機能があったとしても、後から修正したものは redmine では認識してくれません。
こんな時に SCM のリビジョンとチケットとの関連付けの編集機能を使います。
以前はプラグインを入れないとできなかったのですが、 2.0 以降のバージョンでは標準の機能となっています。
[リポジトリ]の編集したいリビジョンのページを開いて、追加または削除を行います。

6. リビジョンとのリンク
リビジョンへのリンクを Wiki で書く場合には次のように記述します。rnnn r123Git や Mercurial などの分散型リビジョンの場合、 番号ではなく、英数字交じりの ID の場合があります。
commit を使えば ID でもリンクを作成できます。
commit:XXXXXX commit:b0f38dd0cff9また、マルチリポジトリーの場合には | を使って指定します。
識別名|rnnn
commit:識別名|XXXXXX
svn1|r758 commit:hg|c6f4d0fd
ツールチップ
リンクをクリックせずにツールチップを表示させると、結構役に立つ情報を表示することがあります。7. 日付表示
Redmine では更新日などの表示は "X 日前" といった形式で表示されます。 時間や分のオーダーでは便利なのですが、 日や月になってくると "何月何日" といった表示で見たくなってきます 。こんな時、マウスを上に持っていってみてください。 ツールチップでは yyyy/mm/dd HH:MM 形式 で表示されます。

なお、以下のプラグインを入れると日付の表示を変更することもできます。
8. チケット番号、リビジョン番号
Wiki などで #番号 と書くとチケットへのリンクとなります。ただ、普通は番号でチケットを覚えたりしないと思います。 チケットの内容はリンク先をみないとよくわかりません。
ツールチップを使えば 題名 とステータスを確認することができます。

先ほど紹介したリビジョンへのリンクにも同様の機能があります。
リンクのツールチップはコミット時のコメント(長い場合は先頭部分)を表示します。

Wiki
Wiki による記述時の機能です。9. 簡易 pre
整形済みテキストは <pre> ... </pre> を使用します。これをちょっと簡単に記述することができます。
前後に空行をいれて、インデントしてみてください。 これで整形済みテキストとなります。
前の文章 (空行) インデントした行 整形済みテキスト内文章 整形済みテキスト内文章 (空行) 後の文章

10. コードハイライト
Wiki ではコード片をハイライト表示することができます。<pre><code class="xxx"> コード <code></pre>ハイライト自体は使ったことがある人は多いと思います。
これはメジャーなものだけでなく、意外と対応している言語はあります (C# などの最近の言語は対応が悪いですが)
対応言語(CodeRay 1.0.9) :
- C, C++
- Delphi(Pascal)
- Java, Groovy, Clojure
- HTML, CSS, Haml
- XML, JSON, YAML
- JavaScript
- Ruby, HTML ERB Template
- PHP
- Python
- diff
- SQL
xxx
には何を書けばいいの ?」 ということはないでしょうか。そういう時にはソースファイルで使う拡張子を記述してください。 C++ では cpp 、 JavaScript では js といった具合です。
そのコードに対応していなければ、整形済みテキストなるだけです。 エラーとはなりませんし、バージョンが上がれば後から対応する可能性もあります。 とりあえず、試してみるといいでしょう。
なお、次のものは明確なソースファイルがないので、使う場合は覚えておいた方がいいかもしれません。
対象 | キーワード |
---|---|
HTML ERB Template | erb, rhtml |
Diff | diff, patch |
SQL | sql |
11. サムネイル用マクロ
画像をサムネイルで表示する Wiki マクロです。古いバージョンではプラグインを入れる必要がありましたが、 2.1 から標準の機能になっています。
{{thumbnail(image.png)}} {{thumbnail(image.png, size=300, title=Thumbnail)}}
12. 折りたたみ用マクロ
ログを張り付ける場合などではページがとても長くなることがあります。 こんな時にはテキストを折りたたんで表示する Wiki マクロを使うと見やすくなります。これは 2.2.0 で追加されています。
{{collapse(詳細...) これは折りたたまれたテキストブロックです。 デフォルトでは折りたたまれ、リンクのクリックで開きます。 }}
![]() |
![]() |
13. Wiki 記法のエスケープ
Wiki 内で記法自身の説明を書いたり、 表のなかで | の文字を使ったりといった場合に Wiki 記法を無視させたいことがあります。このような場合には <notextile> を使用します。
<notextile> エスケープする記述 </notextile>あまりよく使う機能ではないですが、知らないと書けないものもでてきます。 頭の片隅にでも置いておくと役に立つときがくるかもしれません。
14. サイドバー
Wiki ページのサイドバーを自分で作成することができます。 こちらも以前はプラグインが必要だった機能です。Sidebar という名前で Wiki ページを作成するとサイドバーにその内容が表示されます。
作成する場合は、最初に適当な Wiki ページで
[[Sidebar]]
と書いたページを作成(プレビュー)します。そのリンクから Sidebar の名前のページを作成します。

作成するとその内容がサイドバーに追加されます。

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